行政不服審査法64条:再審査請求の却下又は棄却の裁決とは【分かりやすく解説】

行政不服審査法
 
「再審査請求の、棄却や却下がよく分からない‥」
 
「64条3項が全くわからない‥」
 
特に64条3項の特例規定は、条文読んでも「何言ってんだ‥」って感じですよね。
 
この記事では「行政不服審査法64条:再審査請求の却下又は棄却の裁決」について、行政書士の私が出来るだけ噛み砕いて解説していこうと思います。
この記事で分かること

1.  再審査請求の却下と棄却について
2.  64条3項の解法のやり方

行政不服審査法64条:再審査請求の却下又は棄却の裁決とは【分かりやすく解説】

再審査請求の却下

却下とは、いわゆる「門前払い」です。

  • 再審査請求が期間経過後にされた
  • 再審査請求が審査基準などに不適合

この場合は、審査すら行わず請求が却下されます。

再審査請求の2つの棄却

再審査請求において棄却は2つのパターン(原則と例外)があります。

1つめ(原則):請求に理由がない場合

まずは1つめは「審理した上で、請求を認めない」ことです。

  • 再審査請求は適法だが、理由がない

といった場合です。

この場合は審査を行ったあとに請求を棄却判決をします。

2つめ(例外):原裁決が違法であり原処分は適法の場合、棄却する(64条3項)

再審査請求の「棄却」2つめ。

原裁決が違法又は不当の場合において、原処分は違法又は不当ではない場合。

この場合は棄却判決になります。

例えば、
Bの裁決書には、不備があり違法だが、
Aの処分に、誤りはない場合です。

再審査庁Cは、

「Bの原裁決は違法なので請求を却下しないが、Aの原処分に誤りはないから、Aの却下処分が変わることはないな‥」

「Bの違法を争うのは無駄だな‥」

と総合的な判断をして、
再審査請求を「棄却」することで、争いを終結させるのです。

【再審査請求の却下又は棄却の裁決】
第六十四条 再審査請求が法定の期間経過後にされたものである場合その他不適法である場合には、再審査庁は、裁決で、当該再審査請求を却下する。

 

2 再審査請求が理由がない場合には、再審査庁は、裁決で、当該再審査請求を棄却する。

 

3 再審査請求に係る原裁決(審査請求を却下し、又は棄却したものに限る。)が違法又は不当である場合において、当該審査請求に係る処分が違法又は不当のいずれでもないときは、再審査庁は、裁決で、当該再審査請求を棄却する。

 

4 前項に規定する場合のほか、再審査請求に係る原裁決等が違法又は不当ではあるが、これを取り消し、又は撤廃することにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、再審査請求人の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮した上、原裁決等を取り消し、又は撤廃することが公共の福祉に適合しないと認めるときは、再審査庁は、裁決で、当該再審査請求を棄却することができる。この場合には、再審査庁は、裁決の主文で、当該原裁決等が違法又は不当であることを宣言しなければならない。

過去問:レッツチャレンジ

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Q.再審査請求がされた場合において、再審査請求に係る原裁決(却下又は棄却)が違法又は不当であるときは、当該審査請求に係る処分が違法又は不当ではなくても、再審査庁は、当該原裁決の全部若しくは一部を取消し、又は、変更する。

×
原処分が、違法又は不当である場合において
原処分が、違法又は不当ではない場合、
再審査庁は「棄却」する

まとめ

-却下-
1.  再調査の請求が法定の期間経過後にされた場合
2.  その他、不適合の場合

-棄却-
1.  請求に理由がない場合

-例外:棄却-
1.  原裁決が違法又は不当の場合において、原処分が違法又は不当でない場合

 

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